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宮座献饌祭、無事に修めました



みなさま、ごきげんよう。

すっかり寒くなりましたが、みなさまはお元気でお過ごしかと思います。

先だって12月4日、当宮の特殊神事であります「宮座献饌祭」を行い、無事に修めました。

これで当宮も一気に師走モードで、正月の準備にとりかかります。

宮座献饌祭(みやざけんせんさい)は、鳥飼八幡宮創建の物語を神事として語り継ぐためのお祭りです。
その物語とは、こうです。

 

神功皇后がいわゆる三韓征伐の後、帰国し鳥飼村を訪れて、村人から食事と宿所を提供され、疲れた体を癒されました。
すでにご懐妊されていた皇后は、村人のもてなしを「お腹の子のためにとても助かりました」と感謝の意を仰られ、手づから村人へお酒をお酌されました。

そのことに感激した村人は若八幡を創建され、そのお宮が現在の鳥飼八幡宮につながっています。

宮座献饌祭の宮座は、若八幡宮を創建された家の御子孫です。

日本書紀によれば、神功皇后は12月14日に応神天皇となられる皇子を出産なさっています。
その十日ほど前に鳥飼村で休まれていた、ということになります。

この物語は、日本書紀にも古事記にも記載されていない、当宮にのみ伝わるものです。

この伝承を大切にしていたからこそ、当宮は今日まで残っているのだと考えます。

物語を大切に伝えるために、宮座献饌祭を宮座の方々は伝承してきたのです。

とはいえ、宮座の数も後継者の問題などあってかつてより減っています。
お祭りのやり方も少しずつ変化してきています。

今でこそ、宮座の方と神社だけのお祭りですが、かつては地元の方を招いて餅まきをしていたそうです。

形を変えてでも継承し続ける選択をされたわけです。
ちなみに宮座献饌祭は、神社主催ではなく宮座主催のお祭りです。

これからもお祭りを続けられるように、毎年ご報告をさせていただいております。

みなさまのご多幸と弥栄を心より祈念いたします。