こんにちは、鳥飼八幡宮の中村です。
梅雨宣言も本当かしら?と疑うほどの快晴です。
本日は、香司(こうし)のつる子先生をお招きして、社内でお香のワークショップを体験いたしました。
宮司と他職員で参加し、歴史と趣のある香の世界を学びました。
香司は"香りを司る者"、いわば香りのマイスターとされているそうです。
お線香等のイメージから香りは「仏教に関係するもの」と思われる方も多いですよね。
平安時代の日本でも、貴族たちがお香遊びをしたり、手紙に香りをしたためる文香(ふみこう)をたしなんだり
香水代わりに衣類に香りを焚き染めるなど、香の文化は古来より日本に伝わるものなのです。
香の世界では香りを「嗅ぐ」ではなく「聞く」と言うそうです。
調合するお香の種類は様々ありますが、胃薬として使用される成分や、風邪に効く成分が含まれているなど
単なる香りだけでなく漢方やハーブのように効用があるということで、とてもワクワクしました。
例えば神社にも育成しているクスノキは、虫が嫌がる独特の強力な香りがするため虫が寄り付かず
衣類や書物の防虫剤としても使われてきたそうです。
つる子先生のワークショップでは、科学的な材料は用いず
天然の香りだけを用いて香り袋を作る方法で体験をさせていただきました。
天然の香りは化学的なものよりも上品できれいに香りがたつのが特徴だそうです。
今回は基本となる調合を元に、それぞれ好みの香りを混ぜて特製の香り袋をつくりました。
同じ材料を使っても、組み合わせや量によって、仕上がりの香りが全く異なりました。
お香にも性格や個性が出るのですね。
こちらは宮司が調合した香を袋に詰めている様子です。
とても爽やかでモダンな香りがしました。
「薫集類抄(くんじゅうるいしょう)」という古来の書類には、当時の貴族が好んだ香りの調合が多く記されています。
古来では四季に合わせて、例えば春夏は涼しく感じるような材料を組み合わせたり、冬はまったりとした香りを楽しむなどしていたそうす。
今回のワークショップで私たちが体験したように、昔の人々も材料を組み合わせては自分だけのレシピを探求していたのですね。
長い時を経て現代の私たちも同じような体験をしていると考えると、とてもロマンがあります。
今回こちらのワークショップにて宮司が作製したオリジナルのお香は、限定授与品として近日公開したいと考えています。
そちらに関しては、公開までお待ちください。
それでは、また。
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