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鳥居が復活いたしました



みなさま、ごきげんよう。
おはようございます。

高さ4メートル超、重さ30トンの勝軍岩を運び込むために、一時的に解体されていた鳥居が昨日(十月七日)に無事に復旧いたしました。

この大鳥居は当宮の一の鳥居です。これまで当宮の顔として、馴染んでいた鳥居で改めて調べますと、延宝六年戌年という年号が刻まれており、西暦に直すと1678年の建立となります。

想像以上に古い鳥居でした。

当宮の古い建造物といえば、何よりも神門を思い浮かびます。神門の矢大臣の奉納年が元禄十年(1697年)以降とされていて、神門の建立はその少し前と推定されるので、神門と鳥居は同じ時期に建立された可能性があります。



足場を組んで、組み上げる様子を何気なく見ていましたが、年代を知るとドキドキしてきました。
350年近く建っていた鳥居ですが、特にぐらついた感じもなく、しっかりしていたので過去に保守工事がされていたのでしょう。

今回組み直したおかげで、さらにまたしっかりとしたのではないでしょうか。

奉納年などを刻んでいた文字が薄くなってきているので「字刷り」などで記録しておきたいものです。

鳥居の足元近くに井戸が発見されましたが、この井戸も同じくらいに造られたものかもしれません。

当宮は全部新しく建て替えるのではなく、古いものも新しいものもお互いが浮き上がらないように、その瞬間に一つの風景となるように腐心しています。

勝軍岩の存在感には圧倒されましたが、鳥居が建ったときに、はるか昔からそこに共存していたかのようになりました。

これから表参道がどう変化していくか、私たちも楽しみにしています。