お知らせ・ブログ

鳥飼八幡宮の新しい拝殿の壁は茅葺きなんです^_^






おはようございます。


鳥飼八幡宮宮司山内です。


解体が滞りなく終了致しました。


これから、本殿、拝殿が新造されます。今年の12月には完成し、仮殿より神々は本殿に遷されます。それを「遷宮」といいます。「遷宮」は、神々を美しく瑞々しい神殿でお祀りしたいという古代の日本人の発想から生まれました。そこには、神と供に生き、命の永遠の連鎖を願う、究極の祈りと感謝が込められています。


鳥飼八幡宮の拝殿の壁は茅葺きで設えます。


おそらく大多数の方が何故茅葺きなの?と首を傾げることだと思います。


しかしそこには深い意味があるのです。茅葺きには「永遠性」があります。茅は自然の恵みがあれば無限に永続的に生えてきます。現在の建築材料は、木材と石材以外に「永遠性」はありません。


石油と鉄とコンクリートの文化は永遠に続くのか?


続くことはないでしょう。


日本には古来より稲作の文化がありました。そこには、田植え、収穫を当たり前のように、喜び、感謝し、その営みが永遠に続きますようにと願う日本人の姿がありました。


そして、草と同じ生身の弱い人間も、自然の恵みを得て、永遠に幸せが続きますようにと願ったのです。


日本人の精神性そのものが茅葺きなのです。茅葺きは現在の世相を鑑みても、最高だと思うのです。


何故ならは、究極のエコだから。


茅は、製造段階で二酸化炭素を排出いたしません。逆に成長中に吸収しています。


近隣で調達すれば、輸送の際の車の燃料から発生するCO2も最小限に抑えます。


他の建築材料は製造段階で熱を必要とし、石油燃料を燃やし、二酸化炭素を排出しています。


輸送の際も海外から輸入されるものばかりで、二酸化炭素と熱を排出しています。


茅は廃材となってもからも、全く無害で、土にかえります。燃やしても二酸化炭素やダイオキシンの排出はありません。正に究極のエコであり、SDGsなのです。


日本人が守り続け伝承してきた「茅葺き」の文化は神道の概念と重なります。


私たちはその軌跡に敬意をはらい、学び、つないでいかないといけないのです。


新しい本殿拝殿が待ち遠しいです。


鳥飼八幡宮が描く未来を期待して見ていてください^_^