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夏越祭のご案内第4弾 宝物公開!



 鳥飼八幡宮夏越祭では、日ごろ大切に保管されている神社や地域の「宝物」や貴重な資料も展示いたします。

 その目玉が「天満宮御縁起」二巻です。

 本殿のご神体のそばに厳重に封印されていた桐箱が発見されたのは、つい最近のこと。
 箱をおそるおそる開けてみると、中は二巻の巻物でした。

 題名の「天満宮御縁起」の通り、和紙に描かれていたのは菅原道真公の生涯と、お神さまになられるまでのことが鮮やかな絵と格調高い文字で著されていました。

 とても古いもので、成立後二〇〇年は経っているという貴重なものです。
 なぜ鳥飼八幡に「天満宮御縁起が?」と思われるかもしれません。この絵巻物は黒田の殿様からの奉納物であり、当時の一流の絵師が描いたものです。

 天満宮と当宮に深いつながりがあったのでしょう。

 九州国立博物館では3年前、「天神さま」の特別展が開催されました。この絵巻物の発見された時は、特別展の内容が確定し、目録や図録などの編集が終わっていたため、展示に間に合わず、とても残念がられていたといういわくのある逸品です。

 一巻、長さが20メートル以上もあるため、全てを観ていただくことは難しいかもしれませんが、展示の工夫をこらして、絵巻物の世界を楽しんでいただきたいと考えています。

 当宮は黒田家との縁が深く、さまざまな宝物を奉納されていました。幕末の長州藩士高杉晋作の刀も伝えられていましたが、ほとんどの宝物は先の大戦で焼失しました。もっと目玉となる宝物があったはずなのですが…。

 宝物は別の場所へ疎開させていたのですが、疎開先が爆撃されたのです。当宮敷地にも焼い弾が落ち、神域のほとんどが炎に包まれましたが、幸いにも本殿は被害を免れました。

 展示する宝物や資料はこのほかに、「鳥飼八幡宮縁起」「平野國臣先生の人相書(指名手配書)」昭和初期に発行された「鳥飼八幡宮由緒書」など。

 また、当宮に伝わる「神輿」がおよそ一〇〇年ぶりにご開帳される予定です。

 宝物の展示は、参集殿を予定しています。
 無料です。

 お神さまのことを勉強すれば、よりお神さまとのご縁も深まります。
 普段は展示されないものばかりですので、この機会にぜひご来場下さい。