お知らせ・ブログ

本日は長崎に原爆が投下された日です。





今日は長崎原爆記念日でした。

広島に投下された原爆と長崎に投下された原爆は種類が違うことを何人の日本人が知っているのでしょうか。

広島はウラン原爆であり、長崎はプルトニウム原爆です。

 プルトニウム原爆の仕組みは、ウラン原爆に比べてかなり複雑です。
プルトニウム原爆の場合は、ウラン原爆のように二つの臨界未満のプルトニウム塊を爆薬によってぶつけ合わせ、一挙に超臨界に達する仕組みはとれません。 二つの塊がぶつかる前に、爆薬の爆発によってプルトニウムの一部が核分裂を起こし、超臨界に達する前に連鎖が終焉してしまうからです。
 プルトニウム原爆の場合は、ウラン238でできた完全球型の器の外側に爆薬を仕掛け、この爆薬に同時に点火します。
この際、爆薬の衝撃方向は球の中心に向かうように細工を施すため、衝撃波をレンズによって中心に向かうようにする構造になっています。このレンズとは、金属製やガラス製のものではなく、爆薬によってレンズとなるもので「爆縮レンズ」とも呼ばれています。
ここで外側の爆薬に寸分の狂いもなく同時に点火しますと、爆薬の衝撃は同時に球の中心方向に向かい、その衝撃と圧力によってプルトニウムは一気に圧縮されます。
圧縮されるということは、プルトニウムの密度が濃くなるわけで、原子と原子の間が隙間なく縮まるということで、プルトニウムが超臨界に達します。
この時、中心にあるイニシェーターから中性子が一挙に放出され、密度が濃くなったプルトニウムに吸収され、核分裂の連鎖反応が生じます。
 このような爆縮式の仕組みでプルトニウム原爆は爆発します。
1945年8月9日午前11時2分、長崎に投下された原子爆弾はこのプルトニウム原爆でした。
ウラン原爆も最近ではこのような爆縮式の構造となっています。 つまり、ウラン原爆の場合には、ウラン原爆で説明した半球同士をぶつける「ガン式」でも、プルトニウム原爆と同様の「爆縮式」のどうちらでも構造をとることができます。

世界で唯一の被爆国である日本。

この悲劇を繰り返す事のないよう、平和を祈り黙祷を捧げます。