新 本 拝 殿
鳥飼八幡宮、新たまりました。

SECTION 01

鳥飼八幡宮、
新たまりました。

令和の幕開けとともに進んで参りました大遷宮。
205年ぶりの拝殿建替え。
江戸時代半ば以来の本殿総建替え。
神殿周辺の外構整備。奉納品の修復等々。
みなさまの篤いご奉賛、尊いご協力をいただきまして
昨年末をもって遷宮事業の第一幕は相成りました。
謹んで感謝申し上げます。

新しい神殿で、お神様と迎える新しい年。
年始参りに、日々の参拝にぜひ、お越しください。

鳥飼八幡宮、新たまりました。

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新しい本殿と拝殿

茅葺壁

新たまった鳥飼八幡宮は、茅葺の壁に目を惹かれるかもしれません。
茅葺は伝統的に屋根として使われてきました。今日では職人が200人ほどしかおらず、原料となるヨシやススキなどの素材も入手困難なものですが、かつては古くから用いられた安価な素材でした。あまり用いられなくなった工法ですが、デザインやエコの観点から、ヨーロッパではモダンな建築に積極的に使われています。
茅葺は日本の冠たる技術の一つです。
今や文化財の補修などでしか用いられない技術を、新しい建造物の意匠に取り入れた意欲的な拝殿です。

新しい本殿と拝殿

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新しい本殿と拝殿

石の御柱

拝殿は、10本の石の御柱で支えられています。
最大で15トン、10メートルを超える石柱は岡山市沖の犬島からやってきました。
この大きさの石を10本集めること自体が今となっては困難で、犬島ではないと採れないとされています。犬島から伐り出されたのも、江戸城建設以来とのこと。
巨石は古くから世界中で信仰の対象でした。日本でも北海道や秋田県湯沢に残る環状列石、世界遺産の沖ノ島の磐座、沖縄の御嶽(うたき)、国東半島の磨崖仏などが代表例です。
建設途中の写真を見ていただければお分かりいただけますが、石柱を円形に建てただけで、聖地といった趣になりました。
建築現場というより、発掘現場という趣です。
縄文時代から残る純粋な信仰の場を21世紀にアップグレードしました。

新しい本殿と拝殿

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新しい本殿と拝殿

神明造

お神さまが鎮座される本殿は、伝統的な神明造です。
神明造とは、神社建築では最も古い様式と言われていて、伊勢の神宮などが代表例です。神道が確立してきた当初の姿だと言われています。

奈良県は吉野の檜で組み上げており、しばらくはいい香りの中でお神さまも寛がれることでしょう。そそり立つ千木、堅魚木も銅板でまいて、屋根も銅屋根。輝きはすぐに消えてしまいますが、だんだんと渋くなり、最後は緑青と材木の経年変化が相まって、落ち着いた本殿となります。
木材は火災さえ避けて、手入れをすれば数百年、千年もつ素材です。長年にわたってお神さまを守り、みなさまに親しまれる御本殿として保守し、次世代に繋いでいきます。

新しい本殿と拝殿

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進化する神社

社殿の建替えの理由

時代によって風景が変わっていく中、鳥飼八幡宮の神殿は幕末よりずっと同じ姿で親しまれてきました。以前の拝殿(祈願などをする場)が建替えられたのは江戸時代終わりの文化14年(1817)です。本殿はさらにさかのぼり、江戸時代初期に造られた可能性もあります。黒田長政公が造られたと神社では言い伝えられてきました。

福岡市は近代化などもあり大きく変化してきました。鳥飼八幡宮は同じ姿で変わっていく世の中に静かにたたずんでいました。しかし実際は風雪による劣化、シロアリによる被害で、安全性も危惧される満身創痍の姿だったのです。

建替えの決断は重く、辛いものがありましたが、避けようがありません。いつかは建替えの時が来ます。それが「今」という選択を私たちはしたのです。

進化する神社

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進化する神社

福岡市の発展とともに

200年以上も親しまれてきたお宮の姿を変えてしまうならば、これから200年、500年親しまれる姿にしよう。
地元の方だけでなく、日本全国、世界からも関心を持ってもらえる神社にしたい。これまで以上に多くの方に、長い期間お参りしていただける神社にしたい。アップグレードしていく未来の福岡でもランドマークとなる神社でありたい。
そのために「神社とはこういうものだ」という固定概念を捨てて、デザイン・素材・工法・全てを一から考え直しました。

この新しい御神殿は、そのためこのような様式になったのです。「初めて見る神社の形だ」とよく言われますが、この世界観は「原点回帰」に基づいて描かれたものです。

進化する神社

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遷宮は神社の最適化

令和4年12月18日(日)をもって、本殿・拝殿は整いました。しかし遷宮の一幕目にすぎません。

第二幕目は、境内地の整備となります。
神道は方位、方角というものも大切にしています。
鳥飼八幡宮には、天之御中主さまという古事記の神話で最初にあらわれたお神さまをお祭りする摂社があります。
天之御中主さまは宇宙の中心であるため、凶方位を取り消しにする力があると信じられています。
境内を散策するだけで、方位除けの作用があるようなデザインを計画しています。
また十年単位で、都会のオアシスである鎮守の森へと変化していきます。

遷宮は神社の最適化

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遷宮は神社の最適化

第三幕目は、人が集う場を創設することです。神社はそもそも地域コミュニティの中心でした。施設を充実させて、さまざまな人々の活動をサポートしていきます。
江戸時代は黒田家の氏神さまであり、城下町の西側の鎮守として崇敬された歴史。
明治大正時代は、氏子区域から政財界で活躍した英傑を輩出しました。今日では語られない、福岡と日本の近代化に関わった玄洋社のことも合わせて語り継ぐ展示施設・伝承館(仮)なども設置する予定です。

これからも鳥飼八幡宮は、変化し進化していきます。ぜひ折にふれて参拝し、ご支援いただければ幸いです。
一緒に、新しい神社を創っていきましょう!

遷宮は神社の最適化

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鳥飼八幡宮のご案内

〒810-0054 福岡県福岡市中央区今川2丁目1-17

TEL: 092-741-7823
お問い合わせフォーム →

公共機関でのアクセス

福岡市営地下鉄
唐人町駅下車 5番出口より徒歩6分
西新駅下車 6番出口より徒歩7分
西鉄バス
地行バス停/今川西町公園前バス停下車すぐ

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